ご挨拶

[ 深みを纏う大人のシルバー ]

積み重ねた時間の美しさと重みが、形になる。
”今の私”を愛するためのジュエリーです。


初めまして、クラフトジュエリーBeenの丹生と申します。

ブランド名である「Been」は、
英語の現在完了形――「ずっと、ここに在り続ける」という意味から名付けました。

ただ着飾るためのものではなく、
身に纏うことで、自分の中心にある「軸」をそっと思い出すような。
ふと迷いそうになったとき、また前を向いて進んでいける、
そんな静かな道標のような存在でありたいと願っています。


■メインテーマは【渋派手】

贅沢を禁じられた江戸の時代に生まれた、
独自の美意識である「粋」と、しなやかな反骨精神。

そこから着想を得て、現代の大人の装いに馴染む形にアレンジしたのが、Beenのジュエリーです。

時を経て深みを増していく燻し銀の「渋さ」と、
お顔まわりや手元をきりりと引き締めるボリュームの「派手さ」。
この相反する二つを重ね合わせ、飾らないけれど、どこか目を惹く佇まいに仕上げています。


■ 技法と、表情の違い

一枚の銀板を切り、叩き、少しずつ立体に組み立てていく本格的な彫金技法を用いています。

金属を削る手応えや、カンカンと響く音。
作業机の上の、静かに流れる空気。

その一瞬一瞬を金属に閉じ込めるように、すべて手作業で仕立てています。
だからこそ、手仕事ならではの鈍い光や、二つとない独特の表情が生まれます。

■ 原点

私の原点は、子供の頃に出会った、たった一つのイヤリングです。

それは決してきらびやかではないけれど、大ぶりで、シックで、圧倒的な存在感がありました。
それを手にした瞬間の、胸が高鳴るような感覚。
今でも私の作業机の上には、あのときのイヤリングが飾ってあります。

私のつくる作品はすべて、あの日、心が震えたイヤリングへのオマージュなのかもしれません。


■ 制作への意思

アートのように美しいシルエットでありながら、ジュエリーは身に纏ってこそ完成するもの。

大ぶりのデザインであっても、身体への負担を極力減らすため、見えない内側を空洞にするなど、軽やかな着け心地のための工夫を凝らしています。

一過性のトレンドではなく、10年後、その先も、「やっぱりこれが好き」と愛していただけるような、色褪せない「一点物」をお届けし続けたいと思っています。


■ 経歴

1967年生まれ。
夫、そして猫たちと静かに暮らしています。

普段は人見知りですが、本を読んだり、のろのろと自分のペースで走ったり。
静かに自分と向き合う時間を大切にしています。

私がこの宝飾の世界に入ったのは、少し意外なきっかけでした。

一般職のOL、そしてダイビングショップのスタッフなどを経て、大きな怪我を経験。
「これから先、自分はどうありたいのか」と立ち止まったとき、心のどこかで求めていた「自分の手で生み出す仕事」への一歩を踏み出しました。

それまで全くの未経験でしたが、不思議な直感に背中を押され、飛び込んだのは金やプラチナを扱う高級宝飾店。
そこでオーナー職人(宝石鑑定士)のもと、工具の使い方から厳しい鑑定方法まで、本格的な技術を5年間みっちりと叩き込まれました。

そのお店の閉店を機に独立。
私自身の表現、そして大人の日常に寄り添う装いには「シルバー」という金属が最も合っていると確信し、独学を重ねてBeenを立ち上げました。

現在は、地元大分をはじめ、東京、福岡、大阪などのギャラリーで個展を開き、多くのお客様と直接お会いできることが何よりの励みになっています。